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【ネタバレ感想】DAZZLEのLOST IN THE PAGES を体験してきた

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LostPages 体験 感想

USJのアルバート大好きな私と友人の2人で、DAZZLEというダンスカンパニー主催の「LOST IN THE PAGES 」という作品を体験してきました。

上野駅から徒歩4分らしいABABに30分かけてたどり着いた旅人2人に待ち受ける舞台は果たして……!?

道迷いすぎ

Google先生の指示に従っただけだ!

▼公式サイトはこちら▼


ネタバレといっても、「これを読めば舞台を見なくていい!」という程のものではありません。

予習とか、当日の服装や荷物どうしようとか、一般とプレミアムの違いとか、どの辺見とけばストーリー分かりやすいのか?とか、そういう参考にどうぞ。



服装と荷物

ドレスコードは「暗い色の服」でした。

しかし、同じ回のプレミアム参加者2人は、白Tシャツと赤チェックブラウスという、指定色とはかけ離れていましたが、入場はできてました。

服の色でお断りはされない模様です。


荷物について。
荷物は、DAZZLE作品参加者専用のロッカーがあります。

ひとつの荷物につき300円で、ロッカーキーは自分で持ちます。


一般とプレミアムの違い

一般はチケット代7,000円
プレミアムはチケット代10,000円お土産付

プレミアム参加者は、カメラ📸を持たされて、作中で特定のシーンを撮影する役目を与えられます。
登場人物と紅茶も飲めます。
そして長いシーンは座って見れます。
一般はずっと立ち見です(笑)

プレミアムの人は、ストーリー内でも何かアイテムが貰えます。
あのアイテムが何に使われるのかは不明です。
記念品として持ち帰ってもいいし、他になにか秘密があったのかもしれません。


大まかな流れと観劇のポイント

LostPages 観劇の流れ
入場のタイミングで、ABCの3グループに分かれて入ります。
私はBグループでした。
連れがいる場合はバラバラになるようになっているようです。


オープニングは全員で見る

重要シーンはABCグループ毎に巡回する

突然のフリータイム

エンディングも2箇所で展開
どちらを見るかは自由



友達と行くなら別行動をする

3-4箇所で同時にストーリーが進むので、友達と行くなら別行動してそれぞれのストーリーを見る方が、あとで答え合わせみたいな謎解きが楽しめます。

ストーリーとは別の謎解き要素

さりげなく置いてある雑貨を使って謎解きをしている一般参加者がいました。

「写真に写っているフレーズが書かれている本のタイトルをメモして魔女に渡せ」

そんなメッセージカードを見つけましたが、答えを探す余裕はなかったので、2回目以降参加するなら挑戦してみてもいいかもしれませんね。

ちなみに、なんの指示を読んだのかは分かりませんが、謎解きしているベテラン参加者さんは、絵の具を使ってレモンに色を塗ったりもしてました。

正直、何してんだこの人!と驚きました(笑)


作中に出てくる文学

劇中の文学
オープニングは『外科室』という小説を元にしているそうです。
その他にも森鴎外の舞姫などのモチーフがあったようですが……

文学全然知らん私にはサッパリ╮(´•ω•)╭

文学は坊ちゃんのさわりくらいしか知らないです。
友人は、舞姫は高校の教科書に載ってた、とか言ってましたが、全く記憶にないっていう😅(友人と高校は別です)

ということで、私のように元ネタの文学知らないと、「いまいちピンと来ない」という状況になる可能性があります。


ピンと来ない、程度ならまぁいいのですが、LOST IN THE PAGES は、文学の物語と現実のストーリーが入り交じるため、「今このシーンは文学?それとも現実?」という判断が少し難しいかもしれません。

ぶっちゃけ、最終的に「あのシーンは文学だったのだろうな」と消去法で判断したところあります😇😇


エンディングは分岐あり

エンディング 分岐
私はとあるシーンで、登場人物の貴婦人と小説家の少女の会話を聞いていました。


小説を書いている少女に近寄って、貴婦人は微笑む。

「恋愛小説を書いてるの?あなたは、愛する人が〜〜〜〜だったらどうする?」

そう言って貴婦人は、二つの選択肢が書かれたメニュー表を少女に渡して去って行った。

少女は二択を見つめて……………………

そのメニュー表を私に差し出したのです。

なん、だと……!?!?!??

え、ちょっと待って?

貴婦人、なんて言ってた??!!?


貴婦人のセリフをふんわりとしか聞いていなかった私はおおいにパニックになりながらも、とりあえず選択肢を見ました。


「一緒に死ぬ」

「1人で生きる」

私は察しました。

これ、エンディング変わるやつだ!!!


しかしいくら考えても貴婦人の問いは思い出せません。

愛する人と相思相愛なのか、略奪系なのか、一方的な片思いなのかによって答えは異なるのに!

ふと、近くにあと2人参加者が居ることに気づきました。

私は思いました。


多数決でいいよね★

思考も迷いも放棄した私は、「一緒に死ぬ」を指さしました。
驚きの表情を浮かべる少女。
隣の人(初心者プレミアムの人)も「一緒に死ぬ」を選択。
最後の一人(ベテラン一般ぽい人)だけが「1人で生きる」を選び、そのシーンは終了しました。


私は確信しました。


あの貴婦人、死ぬんだな。

 

エンディング

貴婦人は愛する作家の男に毒を盛りますが、男のゴーストライターをしていた少女に見破られ失敗。
毒を自ら飲んで男を刺し、貴婦人逃走。


【作家サイドEND】
 作家の男は刺されてなお、少女の書いた小説を朝までに手直しすると言って作業に入る。
 作家は肺を患っており、いずれにせよ長くは持たない自身の体を気遣う気など無いようだ。

 書き終えた小説を「最高傑作」と称して少女に渡し、倒れる男。

「月が、綺麗だな」
「月は、ずっと綺麗でしたよ」

 最期の言葉を交わして、2人はそれぞれの朝を迎える。


 やがて少女は、男が愛用していたタバコをくわえて新たな小説を書き始めた。



【貴婦人サイドEND】
 作家の男を刺して逃亡したあと、どこかの部屋で横たわる貴婦人。

 騒動に居合わせ貴婦人を追いかけた新聞記者と、貴婦人の主治医の会話。

「解毒剤はないのか?」
 首を横に振る主治医。

 目覚めない貴婦人。

 

エンディングの謎?

修羅場直前の貴婦人の手元をよく見ていた友人の証言

「貴婦人は飲み物に何かを入れようとして、最終的に何も入れてないように見えた」

えっ?
じゃあ貴婦人は毒を飲んでいない???
確かに主治医は「精神的な〜」と言ってもいたが、声が小さくてよく聞こえなかったんですよね💦

ただ、新聞記者が「解毒剤はないのか?」と問うた時点で、貴婦人が毒を飲んだのは確定だと思うんですけど……。

単なる演技ミスの可能性ありますねぇ。参加者に手元ガッツリ見られていても問題ない動作にすべきでしたね


最終感想

感想まとめ
あの狭いスペースでやるには少し詰め込みすぎている感はあるものの、文学好きにはたまらない構成なのだと思います。

友人には好評でした。
私は……2回目は遠慮します。
 

登場人物

ここでやっと登場人物について書きます笑

作家の男

過去に大ブレイクした後、低迷。ゴーストライター(少女)を使って返り咲く。
病気の妻の治療費を賄うため、貴婦人の火遊びに付き合う。なお、妻のために禁煙していたが、妻が亡くなってもタバコを吸う気にはなれず、愛用のタバコは持ってるだけ状態。

修羅場において、少女の書いた小説を貴婦人に破られそうになった際、原稿を守る代わりに貴婦人に刺される。
最期に少女に愛を告げて死ぬ。

個人的にはこの男が全ての元凶。

少女

幼い頃、作家の男の妻が入院していた病院でたまたま男を見かけて以降、男とその作品を愛していた。
低迷期に小説の審査員をしていた男と、自作した小説を介して再会。
以降、ゴーストライターとして小説を書く。

最後に男に愛と別れを告げ、男の全てを受け入れて新たな小説を一人で書き始める。

貴婦人

暇だから火遊びしてたら本気になってしまった不倫女。
作家との間に子供ができたが堕ろしている。

参加者の選択によっては生き延びるエンディングがある。

新聞記者

元国家公務員のエリート。
女関係でやらかしてクビになり、作家の男を執拗に追いかける新聞記者になる。
ゴーストライターの気配を察知している。

スクープのために人を見殺しにした際、少し改心した模様。
(貴婦人との関係は、よく分かりませんでした😅)


他に、編集者と主治医が居ますが、そんなに印象に残らなかったので省略。

エンディング感想

さて、私たちの選択によって貴婦人死亡ルートを見たわけですが、生還ルートも存在するそうです。

主治医が解毒剤を使って助けてくれるらしい。

エンディングを参加者に委ねるのは、少人数アトラクションならではという感じでいいですよね!


それはそれとして、生還ルートを迎えた人の感想に、「物語を書き換えた」というような話がありました。

貴婦人の死がなんの文学作品をなぞっているのか分かりませんし、その結末を塗り替える必要性を感じないので、いずれにせよ私は貴婦人死亡ルートで納得です。


そもそも論、貴婦人が作家の男を諦めて一人で生きれるわけないと思う。
夫との関係も友人関係も崩壊してるからこそ火遊びを始めてのめり込み、男に毒を盛ろうか考える時点で、「生き延びる方が地獄」なんじゃないかな。

「一人で生きる」という選択肢の意味が、変わらぬ夫と友人関係の中で心殺して生きるのか、家を飛び出してゼロから人生やり直すのか知りませんが、「死なせてやるのが優しさ」とすら思いましたね。


作家と少女が「月が綺麗」のオチで幕を下ろしたのなら、貴婦人のラストにも何かしらの文学作品が絡んでいるだろうことは想像できます。

その作品が分からないので、死亡と生還、どちらがTRUEエンドなのかは不明です。

ここは、「参加者が選んだエンディングがTRUEエンド」とした方が美しいでしょうね(笑)

共に死んだのは誰なのか?

貴婦人生還ルートを見ていないので、これは本当に「知らないエンディングの話」なのですがね。


「愛する人と一緒に死ぬ選択をしたのは誰なのか?」


ストーリー上は貴婦人かと思います。

ただ私は最後、ゴーストライターの少女が、作家のタバコを加えて小説を書き始めた事に首をかしげました。

それはまるで、「作家の男を模している」ように見えたから。

だとしたら少女は、「自分を殺して愛する男のゴーストライターとして生きる」事を選んだのでは?

それならば、「少女」も、愛する男と「一緒に死ぬ」ことを選んだ……という解釈はいかがでしょうか?

(もちろんこの解釈は、貴婦人生還ルートでも少女がタバコをくわえていたら崩壊します・笑。想像するのは自由、という事でね。)

余談という妄想

エンディングは参加者が決めたものがTRUEエンド、と言っておきながらアレですが、例えば「誰かが願ったエンディング」にこの2つのエンディングが含まれていないとしたら面白いなって。

そのキーを握るのが編集者なら、「物語を編集して望むエンディングを目指す」事ができそう。

編集者という職業の人が望むのは、「一人でも多くの、ヒット作を書く作家」でしょう。身も蓋もないけども(笑)

だとすれば、編集者は、作家の男の真の返り咲きと、新人作家少女の快進撃を望むはず。


そのエンディングを目指すため彼は、本当は今も魔女の経営する不思議な本屋で、イベント参加者を使って、『LOST IN THE PAGES』という本(物語)を編集し続けている…………


なんてね。



正直、「魔女が運営する不思議な本屋」という舞台設定の意味が分かりませんでした。
イベント会場自体の事を指しているならともかく、劇中でも出てきたので、何か意味があるのかと思ったけど、別段何の説明も無く終わりましたし。
これでは魔女の存在意義がサッパリ分かりません。